カブトムシと言えば、大抵は山が多い田舎で見つかるものであり、夏場であれば夜間に突然音がして、網戸にカブトムシが引っ付いていたなどは地方で育った人であれば誰しも経験していることです。
地方の山にいけば、時間帯よってはカブトムシが樹液が出ている木に沢山引っ付いている為、カブトムシを求めて、午前とか夜間に親子連れなどで山に登って行く光景なども田舎ではよく見られました。
そのカブトムシなんですけど、実は東京都心の公園でも結構見られることが多くて、偶然カブトムシを見つけた人もそれなりにいると思いますが、東京都心でカブトムシが繁殖しているのでしょうか?
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東京都心の公園で見つかるカブトムシの正体とは?
カブトムシについては、最初からあのようなツノがついている頑丈な姿をしているのではなくて、モスラのような幼虫の状態で地中である程度過ごしてから蛹になり、その後に地上に出てきてカブトムシとして活躍しています。
これは、卵と幼虫の段階では地中で過ごし、その後に地上に出てきて全く異なる成長をするセミとかとよく似ている仕組みです。
その為、カブトムシが繁殖するにはクヌギなどの木の落ち葉が沢山溜まるような場所と柔らかい土、樹液を出す木などが沢山あることが条件になりますので、都内の公園にはそのような条件に一致する場所は殆どありません。
確かに都内の公園には沢山の木々が人工的に植えられていますけど、自然の山のような環境ではありませんので、カブトムシが繁殖して育っていけるような環境ではない訳なのです。
ですから、絶対ではありませんけど、都内の公園でよく見つかるカブトムシはそこで繁殖したのではなくて、どこか近くから飛んできて、たまたま公園の木々や明かりに集まっていただけの可能性が高いと言えます。
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都内の公園で見つかるカブトムシはどこからやってきたのか?
偶然都内の公園でカブトムシを見つけると、その公園の付近に沢山カブトムシがいるのでは?と思ってしまうのですけど、実際に調べても他にカブトムシの姿は見えずに、蝉や蛾などが確認できるだけです。
ですから、大抵はその偶然見つけたカブトムシ1匹しか確認できない訳ですが、このようなケースの場合、近くのマンションなどで飼育されているカブトムシが脱走したか、逃がした可能性が最も高いと言えます。
本来、ホームセンターなどで購入したカブトムシを自然界に離すのはよくないのですが、それを理解していない子供や保護者も多くて、平気で飽きたらその辺に捨てるといった人がどうしてもいる訳なんですね。
猫ですら都内の公園には沢山捨てられている訳ですから、もっと捨てることが容易なカブトムシが捨てられない理由もない為、ペアで680円で売られているカブトムシを買ってみたものの、飽きてしまってその辺の公園に捨てる不届きな人たちも当然出てきます。
その結果、捨てられたカブトムシが公園で見つかる訳なのですが、カブトムシが生きていけるような環境などはその辺の公園にはありませんので、大抵はすぐに死んでしまいます。
昆虫の場合は公園に捨てても動物愛護法などで保護されていない為、保健所も対応してくれませんので、誰かに見つかって保護してもらった個体は生きていけますし、誰にも見つかることなく餓死してしまう個体もいることになります。
どちらが良いかはその人の感覚ですけど、都内の公園でカブトムシを見つけたら、捨てられた可能性があることを考えると、少し考えさせられることになるかもしれません。
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